アカデミーは非道くつまらなかった。
幼きころから書物に囲まれ、暗号解読をゲームにして遊んでいたナルトにとって全てがいまさらすぎた。
第一この任務からして火影の過保護さが伺える。
誰かに養わられるのがいやで暗部になろうと思ったが結局は大切な仕事は何一つやらせてはもらえない。
ナルトがいなければなかったであろう任務。
それらを全部分かっててじっちゃんはこの任務を出したのだ。
まったくもって腹ただしい。
別に優等生ぶる必要なんてない。
ナルトはそう割り切ると教室を抜け出し、アカデミーの中を探検することにした。
イタズラと割り切れる程度のレベルの罠を仕掛け教師の忍びとしてのレベルを見極めたり、隠れているのを見つけさせたり。
もっともナルトが本気で隠れたら三代目でもないと見つからないので手は抜いたが。
その結果を買ったばかりのノートに書き込んでいった。
一見落書きにしか見えない暗号で。
ナルトは自分だけの報告書を見直すと実に楽しそうに笑った。
しばらく歩いていくと秘密の隠れ家をみつけた。
隠れ家といっても一部のアカデミー生徒なら必ず知っている場所でもっぱらさぼるのに使われているらしい。
黙認しているのか本当にばれていないのか分からないが中忍レベルのかくれんぼくらいにならちょうどいいだろう。
ナルトはそこに体を隠し、少し考えるとノートになにかを書き始めた。
真っ白な空白に一つの落書きが増えた。
三代目は育て親。じいちゃんっこ。
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